ゆとりるのはてなブログ

ポケモンのダブルバトルで遊んだりしてます・w・b

【ダブルバトル】構築記事 メガムクホークwith木炭リザキュウコン【ポケチャン/レギュM-B】

こんにちわ、ゆとりるです。
ポケモンチャンピオンズ ダブルバトル向けの構築記事です。
レギュレーションM-B / シーズンM-4(2026年7-8月)で、マスボ級ランク2、最終3,414位、最終レート2010でした。
普段が「マスボ級ランク2に乗れれば万々歳」なポケモン庶民なので、記念に構築記事を書いてます。

コーディネートチーム

コーディネートチームのチームIDは「MSGM12WB4F」です。
少なくとも2026年末までは置いておきます。

パーティのだいたい

先発のゲッコウガやグライオンで削り、後発からメガムクホークを通すパーティです。
メガムクホークでツラいフェアリーやサーフゴー、さらには雨とトリックルームまでをリザキュウコンでカバーします。
木炭サンパワーリザードン(メガリザードンYの1.3倍の火力)が、火力的にも天候操作的にも、相手を揺さぶってくれることでしょう。

ムクホーク:メガシンカアタッカーの係。インファイトで耐久を上げ、羽休めで長期戦も可能。

ゲッコウガ:役割破壊と対イダイトウの係。神通力・草結び・こごえる風で虚をつく。

エルフーン:対追い風の係。追い風合戦の後、アンコールの圧をかける。

キュウコン:対トリル・雨・フェアリーの係。ほえるでトリルを、特性と手動晴れで雨をさばく。

リザードン:対トリル・雨の係。木炭サンパワーの超火力でリキキリンを倒す。

グライオン:対メガライチュウYの係。威嚇が効かない地面打点。岩石封じで素早さ操作も可。

個別にポケモン紹介

ムクホーク

@ムクホークナイト いかく → あまのじゃく
インファイト ブレイブバード はねやすめ まもる
ようき H21 A13 S32↑

メガシンカアタッカーの係。インファイトで耐久を上げ、羽休めで長期戦も可能。
トップメタのガブリアス・ドドゲザン・ガオガエンを上からインファイトのエサにできる。
インファイトが通らないリザードン・ニンフィアも、A+1のブレイブバードでだいたい倒せる。

S:最速。リザードンの上を取り、相手のメガムクホークやメガメタグロスと同速勝負する。
A:A+1ブレイブバードで、H32B2ニンフィアを確定で倒す。
H:残り。インファのBD上昇を活かすために、なるべく耐久もほしい。
このポケモンを見たら選出したい:ぜんぶ。唯一のメガシンカ枠なので絶対選出。

無理にインファイトで耐久を積まなくても、格闘飛行の攻めの等倍範囲の広さとS110族の速さで、バトルデータ上位のポケモンにだいたい不利を取りません。唯一イダイトウが明確に苦手なので「ゲッコウガの草結びで倒す」「グライオンでスカーフを叩く」「エルフーンのあまえるで火力を抑える」などのサポートがほしいです。

ゲッコウガ

@いのちのたま へんげんじざい
じんつうりき くさむすび こごえるかぜ クイックターン
おくびょう H2 B3 C29 S32↑

役割破壊と対イダイトウの係。神通力・草結び・こごえる風で虚をつく。
神通力:メガムクホーク・メガフシギバナ・オオニューラを奇襲。
草結び:ラグラージ・ミロカロス・イダイトウ・カメックス・バンギラスを奇襲。
こごえる風:相手のエルフーン・プテラの追い風を崩しながら一致抜群で確2を取る。
雨パに先発で出し、クイックターンで炎キュウコンに引いて天候操作する。

C:H2ガブリアスをタイプ一致こごえる風で15/16の超高乱数で倒せる。
S:最速。オオニューラやユキメノコより+2速い。

HB:A特化メガラグラージの雨ウェーブタックルを耐える。H実値が149(10n-1)で、命の珠のダメージがちょっとだけお得
このポケモンを見たら選出したい:ムクホーク・フシギバナ・オオニューラ、ラグラージ・ミロカロス・イダイトウ、エルフーン・プテラ・ファイアロー

草結びはともかく、神通力や凍える風は読まれないのでザクザク刺さります。この記事をきっかけに、神通力の採用率が上がったらうれしいなぁ。
あと、イダイトウ入りの相手には、なるべくクイックターンで帰ってゲッコウガを温存したいです。ムクホークのインファイトを透かせるイダイトウはよく選出され、このイダイトウに最後に一掃されがちなのです。

エルフーン

@きあいのタスキ いたずらごころ
ムーンフォース あまえる アンコール おいかぜ
おくびょう H32 B2 S32↑

対追い風の係。追い風合戦の後、アンコールの圧をかける。
あまえるでメガムクホークを強化して、ニンフィアやフラエッテをブレイブバードで上から倒したい。
悪戯心が通らない悪タイプに、メガムクホークのインファイトが刺さって相性良き。

S:同族意識の最速。
HB:残り。陽気プテラのダブルウィングを耐える。
主な役割対象:エルフーン・プテラ・ファイアロー、ライチュウ・マフォクシー

相手のエルフーンと先発で鉢合わせして、追い風合戦の後にアンコールの同速対決がよく発生します。基本先発(後述)でゲッコウガと並ぶ予定なので、ゲッコウガのこごえる風で相手のエルフーンのSを落としておくと、エルフーン同士の同速対決を避けることができます。
うちのメガムクホークよりも速いメガアタッカー(ライチュウやマフォクシー)がいるときに、先発はグライオンに任せ、後発にエルフーンを添えて素早さ操作に手厚くすることもできます。

炎キュウコン

@たべのこし ひでり
マジカルフレイム つぶらなひとみ にほんばれ ほえる
おくびょう H32 B2 S32↑

対トリル・雨・フェアリーの係。ほえるでトリルを、特性と手動晴れで雨をさばく。
トリル・雨・フェアリーに多い特殊アタッカーに、マジカルフレイムのCダウンが刺さる。
トリル対策の「ほえる」が、滅びゲンガーや小さくなるハリーマンにも有効で、意外と汎用性がある。

S:最速。なるべくリザードンやフラエッテの上からマジカルフレイムを当てたい。
HB:残り。火力は不要なので耐久にぶっぱ。
このポケモンを見たら選出したい:リキキリン・コータス、ブリジュラス・ペリッパー、フラエッテ・ニンフィア・ユキメノコ・サーフゴー

ムクホークの苦手なフェアリーやサーフゴーの相手が得意です。サーフゴーやメガフラエッテの上を取れる素早さ(出会った全てのメガフラエッテより先に動けました)、彼らに受け出しできる耐性と高い特殊耐久、Cダウン付きの一致技マジカルフレイム、メガムクホークを優先度+1で強化できるつぶらな瞳…と、メガムクホークのサポート担当として全てが噛み合っています。
持ち物については、対雨にしろ対トリルにしろ現場に居座り続けることが多いので(いつでも日本晴れやほえるができるように)、オボンよりも食べ残しの方が活きました。
最推しのポケモンといっしょにランクバトルを戦えて、感無量です。

リザードン

@もくたん サンパワー
ねっぷう ウェザーボール ソーラービーム まもる
ひかえめ H2 C32↑ S32

対トリル・雨の係。木炭サンパワーの超火力でリキキリンを倒す。
雨パにメガシンカYの天候操作をちらつかせて、雨乞いや無駄交代を誘う。
本命のアタッカーはメガムクホークなので、雑に扱いやすい強気に攻めやすい。

C:晴れウェザーボールでD特化リキキリンを5/16の乱数1発で倒す。D補正のリキキリンは2割程度で、D特化はレアなはず。
S:準速。同じ100族帯をなるべく抜きたい。

このポケモンを見たら選出したい:リキキリン・コータス、ブリジュラス・ペリッパー

ソーラービームは、ミロカロス・バンギラス専用であまり打つ機会はないです。ペリッパーなど「炎半減・草等倍」相手には、木炭ウェザーボールの方が火力が出ます。
「木炭ウェザーボール」の代わりに、より火力が出る「広角レンズオーバーヒート」や「広角レンズブラストバーン」も選択肢です。反動はあるものの、熱風の命中安定を得ながら、D特化リキキリンを高乱数で倒せたり、より特防が高いヤレユータンも倒せるようになります。
ただ、トリル阻止のリザキュウコン先発に対して、猫騙しや命懸けの矛先はほとんどリザードンで、実際に現場でトリルを止めてるのはキュウコンの「ほえる」です。つまり「リザードンがリキキリンを確定で倒せるか」は大した問題ではないかったりします。

グライオン

@こだわりスカーフ かいりきバサミ
10まんばりき がんせきふうじ はたきおとす とんぼがえり
ようき H21 A20 S25↑

対メガライチュウYの係。威嚇が効かない地面打点。岩石封じで素早さ操作も可。
ガオガエンの威嚇を無視しながら、メガムクホークの苦手なメガライチュウYやサーフゴーをしばく。
岩石封じを味方のメガムクホークに打ってSを上げることもできる。

A:H30B13振りメガライチュウY(記事を書いてる8/3時点でライチュウの振り方2位7.9%)を、10万馬力で確定で倒せる。
S:準速100族+2。

H:残り。

このポケモンを見たら選出したい:ライチュウ・マフォクシー・サーフゴー・ビビヨン

メガライチュウYがツラかったので、電気無効・格闘半減枠として採用しました。メガマフォクシーの上を取れるようスカーフを持たせたことで、スカーフビビヨンの上から岩石封じで倒せるのも都合が良いです。
はたきおとすと蜻蛉返りが自由枠で、好きなのに変えていいと思います。いちおう、はたきおとすは「イダイトウのスカーフを上から叩けたらいいな」、蜻蛉返りは「想定した相手と先発で会えなかったときに一時帰宅」という気分で持たせています。

選出と立ち回り

①基本・②トリックルーム・③雨・④砂・⑤滅びの5パターンです。
いずれもムクホークは後発で出してました。

① 基本選出

先発 エルフーン + ゲッコウガ
後発 ムクホーク + キュウコン or グライオン

エルフーンは追い風をして素早さ優位を取り、ゲッコウガは相手の先発に通る技で積極的に削っていきます。
特に、ムクホーク・オオニューラへの神通力や、ミロカロス・イダイトウへの草結びは超有効です。倒せはしなくても、うちのムクホークのインファイトやブレイブバード圏内に入れば十分ですし、「次で倒しちゃうぞ〜」と圧にもなります。
ラス1は、ニンフィアかフラエッテがいるときはキュウコン、ムクホークより速い相手が多いときはグライオンを優先的に出しています。

相手に追い風係がいるときは、特にこの先発にしてます。初手追い風合戦をし、相手の追い風係はエルフーンのアンコールを警戒してもらいます(たいてい素引きされる)。
「相手に追い風係がいない」ときや、「ライチュウ・マフォクシー・サーフゴーがいる」ときは、先発のどちらかをグライオンにするのもアリです。

② トリックルームなとき

先発 リザードン + キュウコン
後発 ムクホーク + ゲッコウガ or グライオン

リキキリン・コータス・クチート・バクーダ・カメックスあたりがいるときの選出です。

トリックルーム使い(たいていリキキリン)に、リザードンのウェザーボールと、キュウコンのほえるを集中します。どちらか片方が、猫騙しや命懸けで止められたとしても、もう片方が通ってトリックルームを阻止できます。中盤以降も徹底的にトリックルームを止めたいので、しつこくリキキリンにほえるを押しましょう。
ラス1は、ゲッコウガかグライオンか、技の通りが良い方をお好みでどうぞ。

リキキリンが最後まで残ることが多いので、できることが限られてしまうエルフーンは選出していません。あまえるでムクホークの火力を上げるだけでも、十分な役割と言えるかもしれませんが。
ハリーマン・タブンネ(トリックルーム → シンプルビーム → 小さくなる)みたいなパーティにも、この選出です。トリックルームを阻止した後は、ハリーマンが積み上がる前に、必中・まもる貫通のほえるで台無しにしましょう。ほえるが遅れると、じごくづきでほえるを止められてしまうので「欲を出さずに早めにほえる」がオススメです。

③ 雨模様なとき

先発 ゲッコウガ +リザードン
後発ムクホーク + キュウコン

ペリッパー・ブリジュラス・ラグラージあたりがいるときの選出です。

・パターンA:相手先発が「ブリジュラス+誰か」のとき
初手でゲッコウガはクイックターン、リザードンは熱風を打ちましょう。相手が「先制雨乞い」でも「ペリッパーに素引き」でも、クイックターンが後になってキュウコンに交代できるので、確実に晴れサンパワー熱風を打てます。

・パターンB:相手先発が「ラグラージ+誰か」のとき
ゲッコウガよりも先にすいすいラグが動いてしまうので、クイックターン作戦は中止です。ゲッコウガは、メガラグラージのウェーブタックルを耐える調整をしているので、草結びでラグを倒しに行きましょう。このとき、リザードンは勇気を出して熱風を押してます。ラグラージは「リザードンがメガシンカしてソーラービームを打つ」をケアして初手まもるが多いですし、ラグラージがつっぱってくれてれば、ゲッコウガの草結びで倒せます。

いったん場に出たキュウコンは、ずっと現場に居座り続けます。ペリッパー投げ予防の手動晴れ、マジカルフレイムでブリジュラスの火力を下げる、つぶらなひとみでムクホークの強化やラグラージの弱体化などなど…やることけっこうあります。

④ 砂模様なとき

先発 ゲッコウガ + グライオン
後発 ムクホーク + エルフーン or キュウコン

バンギラス・ドリュウズ・ハカドッグあたりがいるときの選出です。

グライオンが砂パーティに強いので、10万馬力(or叩き落とす)連打で居座り続けます。
ドリュウズの上から岩雪崩で怯むのがイヤだったので、早めに処理できるよう「せめてドリュウズのタスキだけでも削る」のを意識して立ち回っていました。

ハカドッグは、インファイト無効のサイドチェンジャー(鬼火もあるよ)なのがとても厄介なので、優先的に狙いたいです。ハカドッグがいる場合は、後発にエルフーンを選出していました。追い風ですなかきを相殺できるだけでなく、甘えるでムクホークの火傷もリカバーしやすいです。

⑤ 滅びそうなとき

先発 ゲッコウガ + グライオン or リザードン
後発 ムクホーク + キュウコン

ゲンガー・ガオガエン・ニョロトノあたりがいるときの選出です。

初手は普通に攻撃技でビビってもらい、滅びの歌を歌われたら、ゲッコウガはクイックターンでキュウコンに下がります。次のターン、キュウコンはほえるで隣の子を逃がしてあげます。この流れで滅びの1曲目を完全にいなして、有利に立ち回りましょう。

先発のゲッコウガの隣の選出について:この手のゲンガー入りのパーティは、地面の一貫がある印象(地面技はガオガエンの威嚇で見ようとしてる?)なので、威嚇無効のグライオンの10万馬力が刺さってる気がします。片や、せっかくキュウコンも選出しますし、リザードンの晴れ熱風連打も強いので(ニョロトノ投げに合わせて手動晴れも刺さる)、どちらを先発にするかはお好みです。

おまけ1:その他の細かい選出

だいたいは「選出と立ち回り」の①〜⑤で対応できるんですが、より細かいのが気になる方は、こちらの表をどうぞ。

相手の手持ち:エルフーン プテラ ファイアロー こっちの選出:エルフーンとゲッコウガ 先発 意図:追い風+こごえる風から入り、2ターン目にアンコールの圧をかける。  相手の手持ち:ムクホーク オオニューラ こっちの選出:ゲッコウガ 先発 意図:神通力で倒す。耐えられても、インファをエスパータイプで受ける。  相手の手持ち:ミロカロス こっちの選出:ゲッコウガ 先発 意図:草結びで、ムクホークのインファ圏内に入れる。  相手の手持ち:イダイトウ こっちの選出:ゲッコウガ 先発or後発 意図:草結びで倒す。最後にイダイトウを出されても対応できるように、ゲッコウガも温存が望ましい。  相手の手持ち:ドヒドイデ こっちの選出:エルフーン 先発or後発 意図:神通力や10万馬力で倒せるといいが、ドヒドイデを温存されて詰まされやすい。エルフーンを大事にし、あまえるx2のA+4ブレバで倒す。  相手の手持ち:ニンフィア フラエッテ こっちの選出:キュウコン  先発or後発 意図:つぶらな瞳のA+1ブレバでニンフィア/フラエッテを倒す。フェアリー技の受け先にもなれる。  相手の手持ち:マフォクシー こっちの選出:グライオン 先発 意図:ムクホークで上を取れるよう、岩石封じを当てておく。  相手の手持ち:ライチュウ こっちの選出:グライオン 先発 意図:ムクホークで上を取れるよう、岩石封じを当てておく。または、スカーフ馬力でメガライYを倒す。  相手の手持ち:ビビヨン こっちの選出:グライオン 先発 意図:スカーフ岩石封じで上から倒す。タスキもケアして、隣で追撃するのが望ましい。  相手の手持ち:サーフゴー こっちの選出:キュウコンかグライオン  先発or後発 意図:ムクホークから打点がない上、悪巧み型に勝てない。キュウコンは、鋼技の受け先にもなれる。

おまけ2:参考動画

ほぼ同じパーティで、レート2000に上がるときの動画を、8/8頃にニコニコ動画に投稿予定です。投稿したらココにリンクを貼ります。
動画時点ではリザードンのダメージ計算とゲッコウガの努力値調整をミスってて、今ご覧いただいたこの構築記事の方が改良版です。

以上です。
ご精読ありがとうございました・w・b

【ポケモンSV】構築記事 最速封印白馬+ルナアーラ【ダブルバトル】【レギュI】

こんにちわ、ゆとりるです。
ポケモンSV ダブルバトル向けの構築記事です。
レギュレーションI伝説2枠で、シーズン32(2025年7月)最終650位、最終レート1742まで行けました。
普段が「ランク3桁いければ万々歳」なので、記念に構築記事を書いてます。
2025年9月からのレギュレーションJでは幻ポケモンも参戦するみたいですが、レギュJでもこの構築が活きるとうれしいです(願望)

レンタルパーティ

レンタルパーティを2つ置いておきます。
1つ目は実際に私が使った技構成で、試験的に入れている技(ふきとばしとか)もあります。
2つ目はより汎用性のある技で揃えていて、レンタルするなら2つ目がオススメです。
どちらも、少なくとも2025年12月末までは置いています。

1つ目 チームID「121H4F」 対トリルに変な技が入ってます。

2つ目 チームID「6DS4HW」 無難な「まもる」でオススメです。

パーティのだいたい

最速白馬を軸に、相手の伝説勢をやっつけるパーティです。
ミライドンには地面テラスこのゆび、相手の白馬には封印、黒馬には最速追い風ランス、ザマゼンタにはウルガモス、ガオガエンにはメテオビーム…などなど、トップメタを対処していきます。
ポケモンごとの役割がはっきりしているので、取り回しやすいパーティだと思ってます。

白馬バドレックス白馬バドレックス:火力の係。最速封印型。追い風で黒馬を抜き、封印で相手の白馬を無力化。

ルナアーラ:火力と追い風の係。白馬で倒しづらいガエンをメテオビームで粉砕する。

イエッサン♀:対ミライドンの係。地面テラスこのゆびでミライドンのボルチェンを許さない。

テツノコウベテツノコウベ:対黒馬・ドーブルと追い風の係。Sブーストで黒馬の上から追い風できる。

ウルガモス:対ザマゼンタの係。追い風や、怒りの粉で伝説を守ることもできる。

水オーガポン:対カイオーガ・水ウーラ・ガエンの係。このゆびで伝説を守ることもできる。

個別にポケモン紹介

白馬バドレックス白馬バドレックス@クリアチャーム じんばいったい
ブリザードランス やどりぎのタネ ふういん まもる
ようき H44 A212 S252↑
水テラス(ガエンイーユイの炎半減、水ウーラの水半減)

火力の係。最速封印型。追い風で黒馬を抜き、封印で相手の白馬を弱体化。
ザマゼンタや弱体化した白馬にやどりぎを植えて、ダメージを稼ぐ。
ガエン(馬力を切って重くなっちゃった)は、ルナアーラのメテオビームに任せる。

S:最速。追い風で最速黒馬+2。
H:A特化オーガポンの岩or炎ツタこんを確定耐え。
A:残り(B4振りミライドンをランスで確定1発。H252黒馬もランスで確定2発)

ルナアーラ@パワフルハーブ ファントムガード
シャドーレイ ワイドフォース メテオビーム おいかぜ
おくびょう H4 B4 C220 D28 S252↑
電気テラス(ザマゼンタの鋼半減、オーロンゲの電磁波無効)

火力と追い風の係。白馬で倒しづらいガエンをメテオビームで粉砕する。
どんな伝説相手でもファントムガードを盾につっぱれる(コウベのバクアで黒馬にも)。
白馬で倒しづらいザマゼンタのボディプレスを無効にし、シャドーレイで削る。

S:最速。同族のウーラオスもルナアーラも準速がほとんどなので、上を取りやすい。
HD:C特化ルナアーラのシャドーレイを、ファントムガード込みで確定耐え。
C:残り。

イエッサン♀@メンタルハーブ サイコメイカー
みわくのボイス トリックルーム このゆびとまれ ふういん(orまもる)
ずぶとい H252 B212↑ S60
地面テラス(ミライドンの電気無効)

対ミライドンの係。地面テラスこのゆびでミライドンのボルチェンを許さない。
ガオガエンの猫騙しを封じ、白馬への鬼火やはたきもこのゆびで吸う。
悪タイプに通り、ワイドガードに邪魔されない「みわくのボイス」。
こちらから積極的にトリルはせず、中盤以降に相手の追い風へのカウンターとして検討する程度。

S:うちの白馬+1(うちの白馬との行動順から「白馬が速い」ことを相手に悟らせたくない)
HB:残り。A特化ウーラオスの水テラス水流連打を確定耐え。
主な役割対象:ミライドン・ガオガエン・オーロンゲ
中盤からの相手のトリックルームで逆転負け…の流れが続いていて、トリル対策に「ふういん」を入れてます。
この「ふういん」の枠は自由枠なので、お好きな技でどうぞ。
オススメのレンタルパーティでは「ふういん」→「まもる」に変えています。

テツノコウベテツノコウベ@ブーストエナジー クォークチャージ
エアスラッシュ バークアウト ちょうはつ おいかぜ
おくびょう H108 B4 C180 D4 S212↑
毒テラス(カミの妖半減、ザマゼンタの闘半減)

対黒馬・ドーブルと追い風の係。Sブーストで黒馬の上から追い風できる。
黒馬・テラパゴス・カイオーガにバクアを入れて、伝説勢を動きやすくする。
挑発でドーブルを置き物にする。

C:H4振りウーラオスをエアスラで確定1発。
S:101族+2(ブースト込みで、スカーフ化身ランド抜き)
HD:ステラ前テラパゴスのC±0メテオビーム耐え(バクア当てればメテビを耐える)
主な役割対象:黒馬・テラパゴス・カイオーガ・ルナアーラ・ドーブル・モロバレル・ウーラオス・ゴリランダー

ウルガモス@オボンのみ ほのおのからだ
ほのおのまい いかりのこな おいかぜ ふきとばし(orまもる)
おくびょう H252 B4 S252↑
草テラス(ウーラオスの水半減)

対ザマゼンタの係。追い風や、怒りの粉で伝説を守ることもできる。
水ウーラオス以外に弱点を突かれにくく、生き残りやすい。
S:最速。最速ウーラオスを上から叩いてタスキくらいは削れるかなと。
H:アタッカーとしてはとくに考えていないので、耐久にぶっぱ。
主な役割対象:ザマゼンタ
中盤からの相手のトリックルームで逆転負け…の流れが続いていて、トリル対策に「ふきとばし」を入れてます。
この「ふきとばし」の枠は自由枠なので、お好きな技でどうぞ。
オススメのレンタルパーティでは「ふきとばし」→「まもる」に変えています。

水オーガポン@いどのめん ちょすい
ツタこんぼう ウッドハンマー このゆびとまれ ニードルガード
ようき H92 A156 B4 D4 S252↑
水テラス

対カイオーガ・水ウーラ・ガエンの係。このゆびで伝説を守ることもできる。
白馬のブリザードランスを半減で受けに来る水ウーラ・ガエンへの打点。

HD:臆病黒馬のC+1アストラルビットを確定耐え。
S:最速。
H:残り。
主な役割対象:カイオーガ・ガオガエン・水ウーラオス

選出と立ち回り

相手の伝説枠によって3パターンあります。
「@1」とか「or」みたいなところは、後述の「注意したい相手の手持ち」も参考になると思います。

① 基本選出

先発 / 後発 @1

このゆびブリザードランスで雑に削ります。イエッサンが倒れた後は、後発からさらに白馬のサポート要員を補充します。
コライドンやグラードンは炎テラスされてランスが通りませんが、後発のルナアーラのメテビやワイフォでどうにかなるので、構わずランス連打でOKです。
先発の並びがトリルっぽく見えるので、トリル対策の無駄打ち(ガエン投げやトリル封印など)を誘えます。

相手の伝説が黒馬ザマゼンタペアでなく、カイオーガもいないときはこの選出です。
「@1」の枠は、だいたいコウベ、ザマゼンタがいるときはウルガモスが多いです。

② 黒馬とザマゼンタが両方いるとき

先発 / 後発

黒馬相手にも、ルナアーラで積極的につっぱります(電気テラスかコウベのバクアを盾に)。
ルナアーラはまず黒馬(どうせテラスを切る)にメテオビームを当てて、後発のランス圏内に入れておきたいです。
ザマゼンタは、後発のガモスと白馬のやどりぎでどうにかなるので、ザマゼンタの隣を優先して処理します。ザマゼンタに対しては、暇があればコウベで「エアスラで削る」「倒れ際にワイガ封じの挑発を入れておく」程度でOKです。

基本先発だと、黒馬ザマゼンタの並びにワイガ+アストラルビットだけで押し切られてしまうので、対応できません。
黒馬だけなら、基本先発の白馬イエッサンで「このゆび水テラスランス」→「イエッサン倒れたらコウベ投げて追い風ランス」で黒馬と渡り合えます。
ザマゼンタだけも、やどりぎを入れておけばじっくり戦えます。

③ カイオーガがいるとき

先発 or  / 後発 or

このゆびやバクアでサポートしながら、ルナアーラでメテオビームを積み、シャドーレイで雑に削っていきます。
後半は、このゆびや追い風を受けて、ブリザードランス連打で優勝です。

カイオーガも基本先発では対応しづらい相手です。イエッサンのこのゆびとまれではしおふきから白馬を守れず、ランスも半減なので。
代わりに、ワイガでしおふきを打たせづらいルナアーラ、タイプ有利な水ポン、スカーフオーガの上からバクアができるコウベで対処します。

注意したい相手の手持ち

概ね上の「選出と立ち回り」の基準で選出できるんですが、より細かいのが気になる方は、次の表をご参照ください。表の上にいるポケモンほど、優先的に考慮していました。

参考動画

ほぼ同じパーティでニコニコ動画に投稿した動画です。

細かい調整が微妙に違っていますが、誤差です(記事の方がコウベの耐久を削ってCを実値1だけ増やした)

以上です。
ご精読ありがとうございました・w・b

【ポケモンSV】構築記事 最速封印白馬+寿司【ダブルバトル】【レギュG】

こんにちわ、ゆとりるです。
ポケモンSV ダブルバトル向けの構築記事です。
レギュレーションG 伝説1枠のルールで、シーズン21(2024年8月)でメインロム・サブロムともに最終レート1800を達成できました。
「ランク3桁いければ万々歳」の実力からしてとても嬉しいことなので、記念に構築記事を書いてます。
2025年前半にまたレギュGあるみたいなので、そのとき用の備忘録でもあります。

レンタルパーティ

レンタルコード(チームID)は「QJXNP2」です。
少なくとも2025年4月末までは置いています。

レンタルコードは「QJXNP2」です。少なくとも2025年4月末までは置いています。

パーティのだいたい

最速白馬を先発に出し、高速ランスをぶっぱなすパーティです。
火力高めのサポーターで白馬を援護し、白馬が苦手な伝説ポケモンに対しては寿司ががんばります。
隣や後発の選出が、相手の伝説枠によって概ね決まっているので、扱いやすいパーティだと思ってます。

白馬バドレックス白馬バドレックス:表ボス。最速封印型。追い風で黒馬を抜き、相手の白馬を封印で無力化する。

テツノコウベテツノコウベ:バクアと追い風で白馬をサポート。白馬寿司でツラい黒馬・ウーラオスに強い。

ビビヨンビビヨン:怒りの粉と追い風で白馬をサポート。神秘の守りでキノコの胞子を防ぐ。

ゴリランダーゴリランダー:猫騙しとカイオーガ対策の係。白馬寿司でツラい水ウーラオス・ライコにも強め。

ヘイラッシャヘイラッシャ:裏ボス。ほぼ最速で、ウーラオスやオーガポンを上から叩く。

シャリタツ(そったすがた)シャリタツ(そったすがた):命中安定の竜波で〆る。スカーフでミライドンの上を取れる。

個別にポケモン紹介

白馬バドレックス白馬バドレックス@クリアチャーム じんばいったい
ブリザードランス 10まんばりき ふういん まもる
ようき H36 A220 S252↑
炎テラス(ガエンの鬼火無効、カミユイの妖炎耐性)

表ボス。最速封印型。追い風で黒馬を抜き、相手の白馬を封印で無力化する。
ブリザードランスが、威力120・命中100・範囲・無効無しと優遇されてる。
ザマゼンタなど苦手な伝説相手には、取り巻きの削りに徹して、トドメは寿司に任せる。

S:最速。追い風で最速黒馬+2
A:B特化ガエンを馬力でほぼ確定2発(B4振りミライドンをランスで確定1発。H252黒馬もランスで確定2発)
H:残り。「A特化暗黒強打」「臆病アストラルビット」くらいなら耐える。
主な役割対象:白馬、黒馬、ミライドンなどなど

テツノコウベテツノコウベ@ブーストエナジー クォークチャージ
エアスラッシュ バークアウト おいかぜ まもる
おくびょう H108 B4 C180 D4 S212↑
鋼テラス(弱点ぜんぶ等倍以下)

バクアと追い風で白馬をサポート。白馬寿司でツラい黒馬・ウーラオスに強い。
Sブーストすることで、黒馬やスカーフウーラオスより速く、動かしやすい。
テラパゴスにバクアを入れたり、ミライドンの上から追い風ランスで縛ったり、汎用性が高い。

C:H4振りウーラオスをエアスラで確定1発
S:101族+1(ブースト込みで、スカーフ化身ランド抜き)
HD:ステラ前テラパゴスのC±0メテオビーム耐え(バクア当てればメテビを耐える)
主な役割対象:黒馬・テラパゴス・ルナアーラ・ウーラオス・ゴリランダー
*高速白馬寿司と相性バッチリでパーティのカナメになる子です。水悪ウーラオスやゴリラにエアスラを通せたり、上から追い風できたり、白馬寿司で足りない部分をキレイに補ってくれます。バクアを挑発に変えればバレルやドーブル対策もできて、もっと汎用性が上がるかもしれません。

ビビヨンビビヨン@きあいのタスキ りんぷん
かふんだんご いかりのこな しんぴのまもり おいかぜ
おくびょう H84 B172 S252↑
地テラス(ミライドンの電気技無効)

怒りの粉と追い風で白馬をサポート。神秘の守りでキノコの胞子を防ぐ。
準速ウーラオスより速く、追い風や花粉団子のサポートが活きることも多い。
ミライドンのイナズマドライブやボルチェンを、地面テラス怒りの粉で無力化できる。

S:最速
HB:A特化ウーラオスの水流連打ほぼ耐え
主な役割対象:ミライドン・ガオガエン・ドーブル・モロバレル・猫騙し勢全般
*「このゆび係」兼「ドーブルより速い神秘の守り使い」として採用しました。キノコの胞子対策を探していたところ、書き換えられるミスト/エレキフィールドと違い、5ターン確実に機能する神秘の守りに着目しました。特性りんぷんも強く、フレンドガードや複眼眠り粉のミスリードにも期待できるかもしれません。

ゴリランダーゴリランダー@とつげきチョッキ グラスメイカー
ウッドハンマー グラススライダー 10まんばりき ねこだまし
いじっぱり H228 A220↑ S60
草テラス(ウドハンの火力)

猫騙しとカイオーガ対策の係。白馬寿司でツラい水ウーラオス・ライコにも強め。
単体火力があり、追い風+ウッドハンマーで黒馬を上から倒すこともできる。
リキキリンの後投げには要注意。猫と先制グラスラが封じられてしまうのでウドハンで攻めたい。

A:草テラス草場スライダーでH4振り水ウーラオスを確定
S:うちの白馬+1(「白馬が最速」を行動順で気づかれにくくしたい)
H:残り
主な役割対象:カイオーガ・ミライドン・ウーラオス・ライコ・猫騙し勢(先発対面であっちの猫騙し係を猫騙す)

ヘイラッシャヘイラッシャ@たべのこし てんねん
いっちょうあがり じしん テラバースト草 まもる
ようき H36 A252 S220↑
草テラス(電草耐性、カイオーガ・寿司ミラーへのテラバ打点、バレルの胞子無効)

裏ボス。ほぼ最速で、ウーラオスやオーガポンを上から叩く
いっちょうあがり連打で削りを入れつつAを上げ、地震で一掃する。
特性てんねんで、ザマゼンタの鉄壁やカイオーガ・テラパゴスの瞑想を無視できて強い。

A:ぶっぱ。H4振りウーラオスを、「A+2いっちょうあがり」と「A+3いっちょうあがり」で確定。
S:S+2で最速111族+3。トルネ抜き調整を抜く調整。
H:残り。
主な役割対象:ザマゼンタ・グラードン・コライドン・カイオーガ・テラパゴス・寿司

シャリタツ(そったすがた)シャリタツ(そったすがた)@こだわりスカーフ しれいとう
りゅうのはどう りゅうせいぐん ハイドロポンプ こごえるかぜ
おくびょう H44 B220 C52 D4 S188↑
竜テラス(竜技の火力)

命中安定の竜波で〆る。スカーフでミライドンの上を取れる。
スカーフこご風でS操作すれば、隣の白馬やゴリラが上から動けて勝てるバトルもあるかもしれない。

S:スカーフ込みで、最速136族抜き(黒馬は最速スカーフでも抜けない)
HB:A特化ウーラオスのインファイト耐え
C:残り
主な役割対象:ミライドン・コライドン・ガオガエン

基本選出と立ち回り

相手の伝説枠によって「プランA 寿司を出さない」か「プランB 寿司を出す」かが明確に分かれます。プランA/Bそれぞれの基本選出と立ち回りをご紹介します。

相手の伝説枠が白馬・黒馬・ミライドンの場合、プランAで、寿司は出さない。白馬を過保護し、惜しまず白馬でテラス。相手の伝説枠がカイオーガ・コライドン・ザマゼンタ・テラパゴス・グラードン・ザシアンの場合、プランBで寿司を出す。捨て身で寿司の天敵を倒し、テラスは寿司に温存。

プランA(対白馬・黒馬・ミライドン)

相手の伝説枠が白馬・黒馬・ミライドンの場合、プランAで、寿司は出さない。白馬を過保護し、惜しまず白馬でテラス。

先発白馬バドレックス+テツノコウベ / 後発ビビヨンorゴリランダーorシャリタツ(そったすがた)
白馬の隣は、素直に上を取れて汎用性があるコウベが基本。
「エアスラでウーラオスを倒す」「追い風で白馬に上から敵を倒してもらう」など「やられる前にやれ」精神で白馬を守る。「白馬守る+コウベ追い風」などコウベを切り気味に動かし、コウベが倒れた後は、ビビヨンの怒りの粉やゴリランダーの猫騙しで引き続きサポートする。
テラスは温存せず、白馬で遠慮なく炎テラスを切って耐性を切り替える。

相手が黒馬の場合は、「テラス眼鏡アストラルビット」に備えて炎テラスは必須です。バクア込みでも抜群のままではとても耐えられないので。逆にテラスを切れば、コウベのサポートは要らないので、エアスラで隣を殴るなり早めに追い風しとくなり、自由に動けます。
相手が白馬の場合は、白馬は封印、コウベは相手の白馬の隣を殴ります。たいていの相手の白馬はトリルしか打てなくなるので、イージーウィンが狙えます。

プランA'(相手に先制追い風がいるとき)

先発白馬バドレックス+ビビヨンorゴリランダー / 後発テツノコウベ+ビビヨンorゴリランダーorシャリタツ(そったすがた)
さすがのSブーストコウベも先制追い風には叶わず、「エルフーン追い風+ミライドンイナズマドライブ」などで白馬もコウベも倒されてしまうリスクがある。
コウベの代わりに、ビビヨンの怒りの粉やゴリランダーの猫騙しで白馬をサポートしよう。

主にミライドンパーティの場合に、先制追い風使い(とくにエルフーン)がいて、白馬ビビヨンの先発にすることが多いです。ハイボ級くらいの場合は「ビビヨンの地面テラス怒りの粉」は読まれないけど、レート3桁以上になると当然のように読まれるので、「地面テラスを切らずに怒りの粉」くらいの中間択が必要になるかもしれません。

プランB(対その他の伝説)

相手の伝説枠がカイオーガ・コライドン・ザマゼンタ・テラパゴス・グラードン・ザシアンの場合、プランBで寿司を出す。捨て身で寿司の天敵を倒し、テラスは寿司に温存。

先発白馬バドレックス+テツノコウベ / 後発シャリタツ(そったすがた)+ヘイラッシャ
プランAと同じく、白馬コウベが基本先発。
どの伝説対面でも、以下の流れが鉄板。
- 伝説は放置してその取り巻きたちを倒す。
- 白馬か相方が倒れたらヘイラッシャを死に出し。
- 次のターンに『ラッシャ守って隣が殴る』か『合体して寿司で殴る』かの択を迫る。

プランAと違い、相手に先制追い風がいても比較的コウベを出しやすいです。ラッシャの守るでターンを稼げるので追い風合戦をする必要がなく、切り気味にランスやエアスラを通してエルフトルネを削っておいた方が、後ろの寿司が動きやすいです(先制追い風+カイオーガのセットの場合は後述)

寿司を動かすにあたって、①テラスがないとキツい相手や、②テラスを切っても重い相手がいる。相手の手持ちに①が多い場合はなるべくテラスを温存し、②と出くわしたら優先的に倒そう。

1.テラスがないとキツいのは、ライコ・ブリジュラス・ゴリラ・カイナ・オーガポン。2.テラスがあってもキツいのは、悪ウーラオス・水ウーラオス・ガエン・オーロンゲ・エルフーン。

注意したい相手

先発「白馬コウベ」が汎用性があるとは思っているものの、実際は臨機応変で、「白馬ビビヨン」「白馬ゴリラ」の先発も全然アリです。以下は、とくに臨機応変をした方がいい相手の手持ちを紹介します。

「白馬シャリ」「白馬ラッシャ」は、お供としてのサポート性能が低くて、さすがに難しいとは思ってます。

トルネオーガカイオーガトルネロス

プランBに従って白馬コウベの先発(後発に寿司)だと「追い風+しおふき」で先発が一掃されてしまう。そこで、白馬ゴリラの先発で、グラスラや猫騙しにビビッてもらう。
後発はプランBの通り寿司がオススメ。草テラスを温存できれば、オーガの雷を受ける前に、草テラバでワンパンできる。

想定通りトルネオーガ先発なら、猫騙しオーガ+ランスで「追い風を張らせる代わりにランスでトルネを倒す」作戦が無難だと思います。チョッキのおかげで、ゴリラはトルネの木枯らし嵐を耐えるので、強気につっぱれます。

猫ウーラゴリランダーガオガエンテツノカイナ+悪ウーラオス水ウーラオス

プランA/B問わず、白馬コウベの基本先発では「どっちに猫がくるかな」の読みが安定しない。さらに「様子見の両守る」も不可視の拳で貫通されるのが面倒。
なので、相手の手持ちで「猫ウーラ」がいたら白馬ゴリラの先発の方が、リスクが小さいかもしれない。うちのゴリラはS60振りであっちの猫使いの上から猫騙せることが多く、ウーラオスを怯ませてる間にランスを一発叩き込める。

白馬ビビヨンもややアリ。特性りんぷんで怯まないので、「白馬ランス・ビビヨン怒りの粉」でウーラオスの攻撃を吸ったり、ウーラオスが水なら白馬が殴られてもいいやと判断し「白馬ランス・ビビヨン追い風」の強気行動もできます。追い風で上を取れれば、花粉団子での回復も狙えるかも。

ルナアーラルナアーラ

プランA/Bの分類に敢えて含めなかった伝説枠。シャドーレイが寿司のてんねんを貫通してくる(ルナアーラのCアップが活きる)ので、寿司でも瞑想を放置できない。
とは言え、極端に重い相手というわけではないので、「プランA/B(寿司を出すかどうか)のどちらもアリ」と前向きに判断して、取り巻きに応じて好きなプランを選ぼう。

先発白馬のお供はコウベがオススメです、バクアでメテオビームや瞑想のCアップを相殺できるので。てんねん貫通の副産物で、後ろに寿司を出す場合もバクアのCダウンが活きます。

モロバレルモロバレル

先発白馬ビビヨンで、神秘の守りを張ってバレルを無力化する。
神秘が切れるまでに押し切れればいいが、神秘が切れた途端にバレルが激重ポケモンになってしまう。B特化が多く、水テラスされると白馬でも(当然寿司でも)なかなか倒せない上、キノコの胞子やクリアスモッグで簡単に機能停止されてしまう。
ビビヨンをいったん下げて温存するプレイングが必要なので、出し入れがしやすいプランA(寿司を出さない)の方が相手をしやすい。

プランBの伝説と一緒にいるときは、バレルが選出されないことを祈りましょう。実際、クリアスモッグを覚えていないバレルは、選出されてない気がします。

ドブべトンドーブルベトベトン

白馬ビビヨンで神秘の守りを張ることで、ドーブルのキノコの胞子を無力化できて、イージーウィンできることが多い。仮にドーブルを先に倒してムラっけをベトベトンに継承されたとしても、数の優位がある上、てんねんの寿司がいればいくらでも対処できる。一緒に黒馬(プランAの伝説)がいること多いが、ドブベトンパーティの場合は、黒馬でも寿司を出した方がいいと思う。

ドーブル単体でベトベトンがいないパーティの場合は、ビビヨンを出すかどうかは要検討です。とくに、選出の選択肢が狭いプランBの場合は、ビビヨンは出さずに「草テラスを寿司に温存することでドーブル対策」にした方がいいと思う。「結局ドーブルは選出されず、ビビヨンが手持ち無沙汰になっちゃった」という体験が何回かあるので。

以上です。
ご精読ありがとうございました・w・b

メインロムのレート1810

サブロムのレート1801

しっぽさまとアルトマーレの災厄 〜 最終話 世界の平和はおっきすぎて


最終話 世界の平和はおっきすぎて

 ジョウト地方の南東にある島国アルトマーレ。その南の沖合に、二十人は乗れそうな大きな船が浮かんでいる。甲板にポケモンを封印するための資材が並んでいるが、今回は出番がなかったようだ。整った身なりをした人間が二人、船の手すりにもたれかかりながら、満足げに島の方を眺めている。

「終わってみれば、今回の商売も大成功でしたね」
「まさか最後に、他の王位継承者が契約書を買い取りに現れるなんて、棚からイモモチでした。でも、契約書を売ってしまって、大丈夫だったんですか。もしそんな噂が広がったら、これからの信用問題になりませんかね」
「その心配はありません。いわゆる『司法取引』というやつです。『私たちの罪は問わず、他言もしない』という条件で、あの契約者を真の王位継承者の方にお売りしましたから」
「そういうことでしたか。お見事としか言いようがありません」
国益に反する悪の王位継承者を裁くための『てだすけ』もできましたし、清々しい気分ですね」
「もしかして、出航を遅らせたのも……これが狙いだったのですか」
「ええ、真の王位継承者の方が接触してきやすいように……」
「おかげで、我もお前たちと会うことができーた」
「「え?」」
 予期せぬ声に、二人の商人は揃って疑問符を浮かべた。

 声の元へ振り向くと、巨大なクレベースが、船にぶつかるギリギリのところまで迫っていた。クレベースの先端から一人の男……人に化けたホタルが見下ろしている。そのホタルの両隣には、キュウコンの姿のハナとグレンが控える。

「操り……人?」
「我は操り人ではなーい。神の遣いであーる」
 ホタルは仰々しく話す。
「へ?」
「このキュウコンも、そしてお前の船を取り囲んでいるサメハダーたちも、全て神の僕であーる」
 商人が海面を見下ろすと、無数のサメハダーの背鰭が浮いている。時折甲板の高さまで勢いよく飛び上がって、その恐ろしい牙を見せつけた。

「この島でのお前たちの行いは、すべて見させてもらーった」
「なな、何を見たというのですか……?」
 商人の言葉に応える素振りもなく、ホタルは淡々と続ける。
ポケモンを蔑ろにする悪行、実に許し難ーい。今すぐ船を沈めてサメハダーたちの餌にするか、
お前たちの喉笛をこのキュウコンたちに喰らいちぎらせたいところだーが……」
「「がーお」」
 ハナとグレンは、わざとらしく口を開けて吠えてみせる。
「ひええええ、お許しおおおおお」
「……慈悲と情けで、グッと我慢しよーう」
「あ、ありがとうう……ござまいすす……」
「代わりに、我が今から言うことを、お前たちの肝に銘じおーけ」
「何なりとお申し付けください!」

「あの黒き渦の伝説に、今後一切関わるーな。お前たちが捕えた四種のポケモンたちも、全員解放しーろ」
「災厄のことでしょうか。アレをもう二度とするなと、仰るのですか?」
「彼らは災厄などではなーい。こうなったらもう全て、神の僕であーる」
「しっ、失礼いたしました!」

「お前たちの仲間のうち『誰かたった一人』でも、あの黒き渦の伝説に再び手を出す者があれば、全ての海の何億ものサメハダーが『お前たち全員』を、世界の果てまで追いかけて根絶やしにすーる」

(億って、万の次か?)
(そうですわ)
(一万が十個集まったら一億だな、ありがと)
(ちょっグレンさん、そうじゃなくて……)

「何億……根絶やし……全ての海……」
 話の規模のあまりの大きさに、商人は愕然とする。
サメハダーだけではなーい。空のカイデンから、街のコラッタまで、世界中のポケモンが、お前たちを監視していると思ーえ」
「はいいいいい」

「あの黒き渦の伝説に、今後一切関わるーな。これは既に最終通告であり、一片の猶予もなーい」
「「がーお」」
 再び、ハナとグレンがわざとらしく吠える。無数のサメハダーたちも、激しい水飛沫を上げながら、一斉に飛び上がって牙を見せる。グレンとハナが発動した特性「ひでり」は、まるで後光が差しているような神々しさを演出している。大勢のポケモンを意のままに操る異様な光景に、商人たちは恐れ慄き、涙ながらに許しを乞うた。

「「もうしませんんん、ごめんなさいいいいい」」

――

「あの方々、本当に涙をお捨てになっていらっしゃいますでしょうか?」
「人間はずる賢いから、どうだろうね」
 ハナとレベッカは、心配気な表情だ。
「心を入れ替えてくれると信じたいが……」
「ガチでビビってたし、大丈夫なんじゃね?」

「念の為、今後それらしき船が往来しないか、監視した方がいいかもな。ラティ王国と協力すれば、広い範囲まで見れるだろう。おくりび山に帰ったら、さっそくお母様に進言してみる」
「ホタル様……応援しております」
「グレンから、ひたむきに前に進む姿勢を学ばせてもらったからな。できるところから、どんどん動いていくぞ」
「アタシから?」
「グレンさんのように、後先考えずに行動される鉄砲玉のようなキュウコンは、おくりび山にはいらっしゃいませんからね。とても勉強になりましたわ」
「あんなんで勉強になるとか、箱ん中の連中は臆病もんばっかみてーだな。まあアタシも……もう少し頭使えばまだまだ強くなれるっつーのがわかったから、お互い様か」

「図らずも、互いに学び合い、助け合う形になったということか。おくりび山王国とホウエン番長連合……そのうち手を取りあえるときが来るかもな」
「そんなんじゃ足りねー。国がどうこうっつーのがいらねーホウエンにすんだよ。アルトマーレのヤツらみてーにな」
「仰る通りですわね。まずはわたくしたちから、おくりび山を変えて参りましょう」

「ハナこそ、これからが大変なんじゃないか。お父様の……」
「はい、お父様とは戦うつもりです。その際は、あの漁村の晩のお約束……お父様を失脚させるための計画に、ぜひご助力をお願い致します」
「もちろんだ。グレンのためにできることはなんでもするから、遠慮なく言ってくれ」
「ホタル様……?」

 その場の空気が、「ぜったいれいど」を三連続で受けたかのように、凍りつく。

「わたくしの名を、『また』間違われましたね」
「名前は絶対ダメだっつーのに……」
「ホタル君、この旅で乙女心……学べなかったみたいだね」
 救いようのない絶体絶命の危機が、ホタルを襲う。

「「「うっわ、最悪」」」

――

Calendar
7/10 厄災商法の商談が失敗
7/11 ラテアとラテオがアルトマーレの砂浜に落下
7/13 ラティ王が捜索依頼の手紙をおくりび山に送る
7/14 ラティ王の捜索依頼の手紙がおくりび山に届く
7/16 キンセツ学園でホタルがグレンを勧誘
7/17 イチが乗っていた船が沈む
7/18 ホタルたちがホウエンからアルトマーレへ出発
7/19 城の一室でミツ側近がイチ側近に災厄の発動を提案
7/20 アルトマーレ近海でホタルがイチを回収
7/21 アルトマーレの港町に到着し酒場で盛り上がる
7/22 漁村でラテアとラテオが復帰
7/23 災厄が発動 / ホタルたちがラティ王国の一団と合流
7/24 真・竜星群殴り込み艦隊がアンヤに勝利
7/26 瓦礫の城でミツの悪事が暴かれる
7/27 グレンとハナが土産屋を訪れる / 神の遣いごっこをする Update!

――

「ねえパパ、バンチョーさんやパオジサンたちは、世界の平和を守ってるんだって!」
「バンチョーかっこいい!」
「私たちも、そういうことできないかな……」
「おお、かわいいラテアも、あのポケモンたちみたいに世界の平和を守りたいんだね」
「ぼくもぼくも!」
「かわいいラテオも偉いねー」

「でも、私たちまだ子どもだから、世界の平和はおっきすぎてムリだと思うの」
「そこは謙虚なんだ……」
「だからかわりに、あのアルトマーレっていう遊び場をね、私たちが守ってあげる!」
「ジッジさんとバッバさんがいるしね!」

「それはいい考えだ。アルトマーレの人間たちにもポケモンたちにも、感謝してもしきれないからね。せっかくだし、パパたちもその守るのを手伝ってもいいかな?」
「えーどうしよっかなー」
「そこをなんとか!」
 ラティ王は、手を合わせて「お願い」の仕草をする。
「そこをなんとか!」
 ラテオも、それを真似して手を合わせる。

「じゃあ、特別に……パパたちも手伝わせてあげる!」
「「ヤッタァー!」」
 ラティ王とラテオは一緒に喜ぶ。

「アルトマーレの新しい王様の戴冠式が、改めてあるそうですよ。それにあわせて、アレを差し上げたらどうかしら?」
 一部始終を見守っていたラテスが提案する。
「さすがラテスちゃん。今回の感謝の気持ちを伝えるには、アレがいちばんだね」
「アレってなーにー?」
「ラテオはほんとバカね。ここまできたら、もうアレしかないでしょ」
「……あ、ぼくもわかった!」
「じゃ、せーのっ」

「「「こころのしずく!」」」

しっぽさまとアルトマーレの災厄 〜 第三十三話 しかもこのようなお洒落なお店で


第三十三話 しかもこのようなお洒落なお店で

 真・竜星群殴り込み艦隊が勝利を収めてから、二日後。

 瓦礫の山と化したアルトマーレの城を、王位継承三位のミツが視察していた。城の再建工事の指揮を取るためだ。
「商人は一ヶ月続くと言っていたが、思いの外すぐに終わったな。ラティオスラティアスたちが飛んでいたが、あいつらのせいか」

 そこへ、王位継承二位のフタが現れる。
「ミツ、竜星群の首謀者が俺だと触れ回っているようだが、どういうわけだ」
「ワケもタマゲタケもございませんでしょう。あなたは、『決着のバトル』に勝つために、災厄ポケモンという禁忌の力に手を出してしまった。案の定その力を制御することができずに、あの竜星群を引き起こした……それが事実でございましょう」
「なるほど。戴冠式の前日……『決着のバトル』に備えて訓練をしているときに、あの見知らぬポケモンたちが現れたのは、そういう筋書きだったのか」
「筋書き……なんのことでございましょうか。フタ様こそ、お芝居がお上手でいらっしゃる」
「芝居を打っているのはどちらかな」
「あなたはイチ様を亡き者にするだけでは飽き足らず、さらにアルトマーレに災厄をもたらすという罪まで重ねてしまわれた。次の国王の座に就くべきお方ではないのは、もはや『決着のバトル』を挟むまでもなく、明らかでございます。うちの陣営の者がすぐに証拠を見つけて、その『ばけのかわ』を剥いで差し上げます……」
「証拠か……『見つける』ではなく、『でっち上げる』の間違いではないのか?」
「余裕でいられるのも今のうちでございます。今にきっと……」
「もうよい……これ以上は時間の無駄か」

 痺れを切らしたフタが、一枚の紙を取り出す。
「これを見ても、まだそんなことが言えるのか!」
「そっ、それは……」
「お前の印が押してある契約書だ。災厄ポケモン四匹とその取扱説明書に延長保証付き。三日以内の成約で、なんと今ついているお値段から三割引。おまけに期間限定でプレミアボール三十個、現金一括払いでポイントマックス十個がついてくる特典まで利用し、さらに一家庭一度きりのご購入に限り……」
「わ、わかった。もうわかったから!」
「これだけの特典をもらっておきながら、さらに値引き交渉までしたそうじゃないか。王国の恥晒しめ!」
「それ関係なくね?」

「こほん。ともあれ、この契約書の押印は、ミツお前自身しか押すことができないもの。仮にお前以外の者が押したのであれば、大事な印の管理もできないということになるな」
「いったい、それをどこで……」
「お前に災厄ポケモンを売った商人から、買い取ってきた」
「あの守銭奴め……寝返りおって」
「災厄商法の噂は、これまでも何度か耳にしていたからな。訓練中に現れた四匹のポケモンとあの竜星群を見て、すぐにパルデアの件を思い出したよ。まだ商人が近くにいるかもしれないと近海を調査したら、すぐに話をつけることができた」
「くそ……王になる夢が」

「すまんな。アルトマーレを、私利私欲の肥やしにするわけにはいかない。この一件は然るべき時期に公表するから、それまで国の復興に協力しろ」
「この私に、まだ協力しろというのか?」
「お前を応援している者……有り体に言えば、お前の権益が生活の支えになっている者も、たくさんいるだろう。少なくともその者たちの今後が決まるまでは、しっかり働いてもらう。王族の誇りは忘れても、彼らへの恩義は忘れるな」
「恩義か……相変わらずご立派なことで」

――

 そのさらに翌日。
 アルトマーレの東岸にあった港町は、アンヤの竜星群の被害が比較的少なく済んでいた。多くの商店も、通常通り営業している。

 アルトマーレグラスのお土産屋の看板から、一人のヤミカラスが飛び立つ。
「昼間からヤミカラス……不吉ですね」
「僕はそういうの信じないタチでね。せっかくだし、旅立ちの記念に何か買っていこうかな」
「イチ様、あまり無駄遣いはよろしくないですよ。ホウエンへの船代は、ジョウトの倍かかりますし」
「よく知るジョウトよりも、あまり足を運んだことがないホウエンの方が、新天地に向いているかと思い直してね」
「風の向くまま気の向くまま、ですね。あと仲間から聞いた話ですが、ミツ様の悪事がバレて、失脚されたそうですよ」
「そうか。キミが生きていることも公言できるようになって、ようやく表立って動けるな」

「なによりイチ様ご自身も、これで王位に返り咲くことができるではありませんか。もたもたしていると、延期されたフタ様の戴冠式がすぐに執り行われます。その前に……」
「いいんだ。このままフタに、王になってもらう。王の仕事にはフタの方がどう考えても適任だし、僕はこのまま第二の人生を歩むことにするよ」
「そうですか……でもフタ様は、イチ様の捜索隊を出されるご様子ですよ。『イチ様が生きている』と信じていらっしゃるようで」
「僕は、ミツの策略で、無理やり死んだことにされたからな。フタなら、僕の死体が見つかっていない以上、生きている可能性を追い続けるだろう」
 イチはしばらく天を見上げ、考えを巡らせた。

「正直、僕一人で生きていくのに、先立つ物のアテもないしな……よし、わかった。こっそりフタに会いに行こう。僕が生きていることを内密に伝えてから、第二の人生を始めることにする」

――

 お土産屋の店内では、人の姿に化けたグレンとハナが、買い物を楽しんでいた。グレンは、二つのアルトマーレグラスの櫛を、ハナに見せる。
「どっちがいいかな?」
「お色味で言えば、こちらの方が炎キュウコンに合うと存じます。もし氷キュウコンでも使われるのでしたら、そちらの方が無難でしょうか」
「なるほどなー。さっすがハナだ、頼りになるぜ」

「まさかグレンさんと二人で、人間のお買い物をする日が来るなんて、夢にも思いませんでしたわ。しかもこのような、お洒落なお店で」
「お前の『毛繕い』でむっちゃ助かったからよ、アレ自分でもできるようにしたいんだ。海でレベッカに乗ってる間に、やり方教えてくれ」
「グレンさんが身だしなみに気を遣われるというのも、よっぽど奇跡でございますね。明日また、竜星群が降るんじゃないでしょうか」
「まーな。アタシのキュウコンの姿も、むっちゃキレイだったし。さすがアタシ」

「……意外ですわね」
「ん、何が?」
「わたくしの嫌味に、すぐにつっかかってくるかと思いましたのに」
「嫌味ってわかってて言ってたんだな。まあ、お前がそーゆーつっかかる方が好きっつーんなら、そっちでもいいけど」
「べっ、別に好きとか嫌いとか、そういう問題ではございませんの……あ、こちらの櫛も一緒にあった方がよろしゅうございますよ!」
「おー、太さが違うんだな。こっちの方は、なんかトゲトゲしてる」

「ところで、そのカゴに入っている丸い玩具は、なんでございますの。ニャローテさんがお持ちになっているような……」
「おお、これは『ヨーヨー』っつー武器だよ。丸に紐がついてて、ぐいーんって伸びる。最強の伝説ニンゲンの『スケバン』が、これを持って敵をバッタバッタと倒していくんだ」
「なるほど……伝説ポケモンの『ザシアン様』が、『剣』をお持ちになってバトルなさるのと同じなのでございますね。わたくしも勉強になりますわ」

――

Calendar
7/11 ラテアとラテオがアルトマーレの砂浜に落下
7/17 イチが乗っていた船が沈む
7/18 ホタルたちがホウエンからアルトマーレへ出発
7/19 城の一室でミツ側近がイチ側近に災厄の発動を提案
7/21 アルトマーレの港町に到着し酒場で盛り上がる
7/22 漁村でラテアとラテオが復帰
7/23 災厄が発動 / ホタルたちがラティ王国の一団と合流
7/24 真・竜星群殴り込み艦隊がアンヤに勝利
7/26 瓦礫の城でミツの悪事が暴かれる New!
7/27 グレンとハナが土産屋を訪れる New!

――

「……つかぬことを伺いますが、アルトマーレの城下町でわたくしにしてくださった『だきしめる』、まさかホタル様にもされてませんよね?」
「まさか。アイツになんか、キモくてできねーよ」
 グレンは、顔色一つ変えずに即答する。

「でも、地上からアンヤがいる上空に戻りました折、ホタル様に『またアレをして差し上げる』というようなお話を、されていらっしゃいませんでした?」
「アレは『殴り込み艦隊がんばるぞー』みたいなヤツだ」
「そのようなご様子には、見えませんでしたが」

「お前な……いろいろ勘違いしてるみてーだけど、よくよく考えてみろよ。今アイツを支える『役割』ができるのは、誰がどー考えても、アタシじゃねー。お前以外の誰が、箱の中のアイツを支えるっつーんだよ」
「それは……」
「だから、お前が心配することは、なんもねー」
「……わかりました。グレンさんがそう仰るのなら、そういうことにしておきます」
「ああ、頼んだぜ」

――

Next
 最終話 世界の平和はおっきすぎて

しっぽさまとアルトマーレの災厄 〜 第三十二話 海は涙を捨てる場所


第三十二話 海は涙を捨てる場所

「パオ! ディン! やっとアンヤをぶっ飛ばせたぜ!」
 アルトマーレの城下町まで降りてきたイーユイが、これ見よがしに勝利を報告する。
「ああ見ていた。まさか本当に倒せるとは、思ってもみなかったぞ」
「必殺のファイヤードリル、お前たちにも見せたかったなー」

「わあ、みんな集まってる!」
「パオジサーン、あそぼー!」
「お、ラティのちびっこたちも来たみてえだな」

 ラテアとラテオと一緒に、ホタル・ハナ・グレンの三人も現れる。
「げ……あのキュウコンたちも一緒なのか」
「なんだよその言い草は。お前らもアンヤと一緒に、ぶっ飛ばしてやってもいーんだぜ?」
「パオジアン様、ディンルー様、お久しゅうございます」
「キミたちも、地上でみんなの救援を手伝ってくれたと聞いている。そのお礼を言いに来たんだ。ありがとう」

 さらに、チオンジェンを乗せたレベッカも現れる。
「チオンさんの言った通り、ほんとにあの化け物を倒せちゃってるね。さすがはおくりび山とラティ王国のみんなだ」
「それと、ここのポケモンさんたちの協力よね。遠くからどんどんポケモンさんたちが集まっていくのが見えたから、きっと大丈夫だろうって思って。だからレベッカさんに、先にもう引き返しましょうってお願いしてたの。あとね、ラティアスの女王様にお会いできたのよ。ほんとお美しかったわ。私もあと三十若かったら、引けを取らないんだけどねー」

「イーユイ様、パオジアン様とディンルー様、それにチオン様……みなさまが一ヶ所にお集まりになられて、大丈夫なのでしょうか。アンヤが現れたのは、みなさんが集まったから……でございましたよね」
「ああ、それは大丈夫だよ。次のアンヤが現れるまで一ヶ月くらいはかかるんだ。それまでに、僕とイーユイちゃんがさっさと立ち去るから、僕たちのせいでまたアンヤが現れることはない」
「ワシらの目的は、すべてのポケモンたちの平和を監視することだからな。また全国を巡回する旅に出なければ」

「全国を巡回なさる……わたくしたちとは規模が違いますわね。頭が上がりません」
「お嬢さんも、全国を巡っているのですか?」
「わたくしたちおくりび山のキュウコンは、ホウエン地方の平和を守っているのです」
「おくりび山王国という国を作り、ホウエン地方で起こる様々な問題を解決しようと、努力している」
「ワシらは全国を広く浅く監視し、貴様たちはホウエン地方に密着して監視する……形は違えど、ワシらは同胞というわけか」
「そう仰っていただけるのでしたら、光栄でございます」

「パオジサンたちも、バンチョーのみんなも、かっこいいね!」
「そだね。私たちも、何かできることがあったらいいのに……」
「もしラテアたちもなんかするんなら、めんどくせー決まりとかは作らない方がいいぜ。そのせいで困る連中が出てくるかもしんないからよ」
「決まりが本当にいるのかどうか、ちゃんと考えるのは大事だな。おくりび山の決まり……『千歳の掟』については、私に任せてもらおう」
「ああ、期待して待ってる」

「オレたちも、アンヤの『決まり』が雑すぎて、すっげー迷惑してるからな」
「そのことなんだが……今後のアンヤの予防について、擦り合わせたいことがある」
「僕たちが穏やかに暮らせる『着地点』、見つかりそうかい?」
「ああ、善処するよ」
「やはりワシらの力になってくれるのか……それはありがたい」

――

「これからキミたち四人が散り散りになり、今後悪い人間たちに捕まらなければ、もうアンヤの竜星群は起こらない……と見ていいのか?」
「それはちょっと微妙ね。あのボールって私たちがイヤイヤっていっても無理やり捕まっちゃうことがあるから、逃げる作戦も完璧じゃない。それにもっと危ないのは、他にもう捕まっちゃってる子が何人もいるってこと。このままだと、私以外のチオンジェンちゃんたちがまた一ヶ所で解放されちゃうのは、時間の問題ね」
「お仲間の方々が、いらっしゃるのでしたね」
「オレらで犯人のアジトに乗り込んで、全員助け出してくっか」
「それいいな。また大暴れしてやろーぜ」
 乗り気のイーユイとグレンを、パオジアンが制する。
「アジトがどこにあるのか、いくつあるのか……さすがにキュウコンやラティたちでも、全部を見つけるのは難しいんじゃないかな」
「全部は難しいとしましても……さしあたって、今回のアルトマーレで悪事をお働きになった人間どもでしたら、見つけることができるのではないでしょうか」

「そこでだ。邪悪な怪物たる彼らに、このアルトマーレの海で一つ学びを得てもらう……というのはどうだろうか。ちょうど、『海は涙を捨てる場所』だしな」
「お、それ懐かしーな。おくりび山にいた頃に、よく聞かされたやつだ」
「なんだそれ。初めて聞くわ」
 ホタルの言葉に、珍しくグレンとイーユイが正反対の反応を示す。

「『海は涙を捨てる場所』と申しますのは……涙を流して過ちを悔い、そこから一つの学びを得ましたら、過ちは海に捨てて忘れる……という、おくりび山に代々伝わる教訓ですわ」
「ふむ。さしずめ『罪を憎んで、ポケモンを憎まず』……と言ったところか」
「今回で言うと、『罪を憎んで、犯人の人間を憎まず』ってことになるのかな? そこまでキュウコンはお人好しなのかい?」
「『過ちから学びを得よ』というのが『涙を捨てる』の肝要なところでございますが……何かご関係がございますのでしょうか?」
 パオジアンとハナは、ホタルの真意を伺う。

「犯人は憎いが、殺さず生かして利用するという方法もある。今後二度とアンヤの竜星群を起こさないよう、彼らにはしっかりと学びを得てもらいたいと思っているんだ。そのために、こういう『作戦』を考えてみたんだが……カクカクシキジカ

――

 ホタルの提案に、一同は諸手を挙げて賛成した。

「そうしましたら、おくりび山への帰りの航路で、ホタル様の『作戦』を実行させていただきましょう」
「ああ。ラテアとラテオも世話になったな。おくりび山に帰ったら、手紙を出すよ」
「うん、おじさんもおばさんもありがとー!」
「私、大きくなったら、バンチョーさんみたいなかっこいいお姉さんになります!」
「楽しみにしてる。アタシは、ホウエンのキンセツ学園ってとこにいるから、こっちくることがあったら遊びに来な」
「わかりました!」
「イーユイもだ。お前ら世界中回ってんなら、ホウエンに来ることもあんだろ」
「ああ。キンセツ学園だな、カチコミに行ってやんよ!」
「アタシの子分たちはつえーぜ。吠え面かくなよ!」

「じゃあ、そろそろ出発するかい?」
レベッカが、背中に乗るように促す。
「あ、そうだ。途中で、港町のお土産屋っつーとこに寄ってくれよ」
「学園のみなさんに、お土産ですの?」
「それよりももっと大事なもんだ。ハナにも付き合ってもらうからな」

――

Calendar
7/11 ラテアとラテオがアルトマーレの砂浜に落下
7/17 イチが乗っていた船が沈む
7/18 ホタルたちがホウエンからアルトマーレへ出発
7/19 城の一室でミツ側近がイチ側近に災厄の発動を提案
7/21 アルトマーレの港町に到着し酒場で盛り上がる
7/22 漁村でラテアとラテオが復帰
7/23 災厄が発動 / ホタルたちがラティ王国の一団と合流
7/24 真・竜星群殴り込み艦隊がアンヤに勝利

――

アンヤが瀕死になっているだと
ビームのスキームをやっとアップデートしたばかりだと言うのに

このログは
あの時代でこれだけ削るには
伝説ポケモンの力を借りるしかないはずだが
しかもこんな小さな島で

ダメージ元はどうなっている
イーユイからは微々たるものだから捨て置こう
地元のポケモンから
一発の被ダメージは小さいが
被攻撃回数が二十万オーバー
想定した最大値の十倍だと

しかしなぜアンヤが起動した
さして問題は起こっていないようだが
四幸の教育がまだ足りないか
いや
ボールの痕跡
そうか人間たちが意図的に集めたのか
進歩が良からぬ方に進んでいるな

アンヤの起動サーキットにはまだ欠陥が多いな
慣れない分野で手探りだが
世界をより良きものにするために

それにしても
ポケモンはともかく
人間は
救うに値しないということなのか

――

Next
 第三十三話 しかもこのようなお洒落なお店で

しっぽさまとアルトマーレの災厄 〜 第三十一話 待ってちゃダメダメむかえにいこう


第三十一話 待ってちゃダメダメむかえにいこう

 四方の援軍の様子を「ゆめうつし」で確認したホタルは、最後の追い込みの指示を出す。

「援軍の数は、やはり北からが多い。その分アンヤからの攻撃も北方向が激しいな。西から北に戻った部隊に加えて、さらに西から四割を北へ送れ。空いた四割は南から補う。南は六割に縮小、様子を見る程度でも構わない」
「はい! 各方面の補佐へ通達します!」

「どちらの方角がアンヤにとって危険なのか、アンヤ自身が気づいていらっしゃるようですわね」
「『本体』が出てきた直後はまだ、『手当たり次第に攻撃している』感が強かったからな。私たちが作戦や陣形を適宜変えているように、アンヤも、経験を踏まえて少しずつ適応しているんだろう」
「アンヤは……本当にポケモンなのでしょうか。わたくしには、あちらがわたくしたちと同じ生き物のようには、感じられないのです」
「そうだな。仮に未知の伝説ポケモンだったとしても、行動基準が不可解……というか不気味過ぎる。普段はパオジアンたちの上司として正しい行いをしているようだが、今回のようにひょんなことで豹変し、暴れ出す」
「あまりにも異質と申しますか、心を感じないと申しますか」
ポケモンでも、ましてや人間でもないとしたら……なんだと思う?」
「これもおくりび山の伝承部の言い伝えですが、セレビィ様という『時をお渡りなるポケモン』のお話がございます。もしセレビィ様か、またはセレビィ様と同じようなお力をお持ちの方が、遠い未来からお連れになった存在……かもしれないと考えております」
「未来か……私たちポケモンも人間も、年月をかけて少しずつできることが増えているからな。ずっと先の未来では、アンヤのような強大な力を手にすることができるのかもしれない」

「ホタルさん、一つご報告よろしいでしょうか。いいご報告です」
「余計なお話が過ぎましたね。申し訳ございません」
「いや、私も気になってたことだし、むしろ助かったよ」
 ハナに礼を言うと、補佐班のラティオスに応える。
「待たせた、報告を頼む」

「『ゆめうつし』で見せてもらったのですが、東側のアンヤの暗雲に綻びが出ています。先ほどの螺旋の炎の光のときと同じくらいの、大きな綻びです。それに伴い、東方面への竜星群や破壊光線の威力が、明らかに落ちているのです」
「あの雲が、アンヤの攻撃を補助する天候のようなものだった……ということか。この弱体化を利用しない手はないな」
「私も東の隊長も、同じ意見です。東隊の攻撃効率が劇的に改善していたのも、その為かと思われます。さらに東補佐の話によると、ポケモンたちの『羽ばたき』による風で、暗雲が散っているとのことです」
「そういえば、東にはプテラオオスバメ……大きな翼のポケモンが多かったな」
「我々ラティの飛び方では暗雲を散らすには至らないようなので、彼らの『羽ばたき』というのは盲点でしたね」
「それに、この圧倒的なまでのポケモンの数だ。『羽ばたき』の回数が、単純に激増しているのもあるだろう。やはりこの戦い、私たちだけでは勝てなかった。アルトマーレのポケモンたちの勝利と言う他ない」

――

「パパー、ただいま!」
 ラテアが元気よく帰還を報告する。
「かわいいラテア、怪我はないか⁉︎」

 イーユイは、既にラテアの腕の中で眠りこけている。グレンも、ラテアの背中にぐったりとうなだれており、言葉にならない声を発している。
「あと……たの……む……」
「いつも体力が有り余っているグレンさんがここまで……前線でみなさんの旗印になっていただき、ご苦労様でした」

「おねーちゃん、おかえりー!」
 ラテオも姉の帰りを嬉々として迎える。
「ありがとう、ラテア。グレンが世話になった。二人は……一足先に夢の中のようだな。二人もありがとう」
 ホタルは、既に気を失っているグレンとイーユイに、優しく声をかけた。

「おじさん、あのおててまだ倒せてないよ。もうちょっとだけがんばろ!」
「ぼくたちで、ぶんなぐる!」
 まだまだ元気いっぱいのラテアとラテオに、ラティ王がわざとらしく咳払いをする。
「かわいい二人には、最後の大事な役目をお願いするよ。喉の準備をしておきなさい」
「おうただね、わかった!」
「みんな戦ってるけど、『ゆめうつし』でライブハイシンしちゃっても大丈夫なのかな」
「『ゆめうつし』を見てる間は、周りが見えなくなって、さすがに危ないからね。『ゆめうつし』じゃなくて、かわいく歌いながら、かわいく飛んで、全ての部隊をかわいく回るんだ」
「参謀としてもぜひ、最後の追い込みを二人に後押ししてほしい」
「とびながらおうた、たのしそー!」
バカラテオ、楽しいだけじゃダメでしょ。ありがとうの気持ちを込めるのよ。一緒に戦ってくれてるみんなと……」
「ジッジさんバッバさんにも、ありがとー!」
「そうだ。かわいい二人の感謝の想いは、ホウエンとアルトマーレの距離も、ポケモンと人間の距離も飛び越え、みんなに届くからね」

「ラティ王、私も二人と一緒に回ってもよろしいでしょうか。後はもう、一斉攻撃でトドメを刺せるところまできていますし」
「わたくしも、グレンさんたちが繋がれた思いを、共に結実させとうございます」
 ホタルとハナが、揃って名乗りを上げる。

「もちろんだ。残りの指揮は作戦本部長である私が預かるから、安心して行ってくるといい。かわいいラテオ、かわいいラテア、二人をよろしくね」
「うん。いこー、おじさん!」
「いきましょー、おばさん!」

――

 ラテオがホタルを、ラテアがハナをそれぞれ背に乗せて飛ぶ。アンヤの南側から西側に向かって、大きく弧を描くと、まもなく、西側で戦ってる仲間たちが見えてきた。
「みなさん、あと一息です!」
「わたくしたち自身の手で、勝利を掴み取りに参りましょう!」
 ラテアとラテオは、その歌でみんなを応援する。

〜待ってちゃダメダメ、むかえにいこう!

「なにあの子たち、歌うまっ。めちゃかわっ」
「ラテアオの歌が聴けるなんて!」
「この戦いに勝って、もっとラテアオに貢ぐぞおおお!」

〜やるときゃやるやる、すぱーとかけろ!

 ラテアオを知らないポケモンでさえも、思わぬ応援に士気が上がる。ラティアスの「ひかりのかべ」が、アンヤの破壊光線の進路を歪ませ、アルトマーレのポケモンたちから逸らす。破壊光線の切れ目を縫って、ラティオスりゅうせいぐんが、プテラはかいこうせんが、クロバットエアスラッシュが、ワタッコエナジーボールが、アンヤ「本体」の最後の指に次々と命中していく。

――

 ホタルたちは、さらに北側へ回る。ラテアとラテオの姿を見るや否や、戦っているポケモンたちが、一斉に歓声を上げる。
「勝利の天使たちのおでましだ!」
「きゃー! 鬼かわー!」
「上に乗ってるヤツ、そこ代われー!」

〜涙も笑顔も、ひとりじゃないぜ!

(グレンには笑顔と……恥ずかしいところを二度も見られてしまったな。生きて帰ってきたときと、一万の応援を知ったとき。いや、グレンがいたからこそ、憚らずに溢せたのかもしれない)

〜いつもいつでも、げんきをあげよう!

(グレンさんはいつも、お子様のような底なしの元気で、失敗を恐れずに真っ直ぐに進んでおられました。わたくしがこの旅で、箱の中から飛び出すことができましたのも、その真っ直ぐに進む姿勢を学ばせていただいたお陰でしょう)

――

 ラテアはラテオに、さらに右手に曲がるように合図をする。アンヤの東側で戦っているポケモンたちが、ラテアとラテオに手や羽を振る。
「ラテアちゃんが、私に手を振ってくれた!」
「ラテアオの前で、下手な戦いは見せられんぞ!」
「アンヤさっさと大人しくしやがれっ。歌が聞こえねーじゃねーか!」

〜ぶつかりあっても、わかりあえるぜ!

(グレンさんとは最初からぶつかってばかりでしたが、仲良くなれたのでしょうか……いえ、もしそうでなくても、またぶつかって仲良くなればよろしいですね)

〜本気も本気、いっしょに走ろう!

(グレンの本気が、番長連合を作り上げた。私も、これからのあるべきおくりび山王国のために、本気をぶつけ続けよう。それがアイツに追いつく、最適な糸口だ)

〜いーくーぜー! うぃーびーぜー!

 ラテアとラテオが全身全霊を込めて、最後の一節を歌い終える。それに合わせるかのように、アンヤ「本体」の指の最後の一本が、瓦解する。
 アンヤは全ての指を失い、長く熾烈なバトルが、ついに終わりを迎えた。残った暗黒の渦の胴体も、散りつつあった暗闇の雲とともに、空の狭間に消えていく。

「うおおおおおおおおおおお!」
「うおおおおおおおおおおお!」
「エダアアアアアアアアアア!」
「うおおおおおおおおおおお!」
「うおおおおおおおおおおお!」
「ああ、うちの子かわいい」
「うおおおおおおおおおおお!」
「うおおおおおおおおおおお!」

 アンヤの正真正銘の断末魔をも掻き消し、その場にいる全てのポケモンが、全力で勝鬨を大合唱する。空も地上も、アルトマーレもホウエンも関係なく、全員で勝利の喜びを分かち合った。

――

Calendar
7/11 ラテアとラテオがアルトマーレの砂浜に落下
7/17 イチが乗っていた船が沈む
7/18 ホタルたちがホウエンからアルトマーレへ出発
7/19 城の一室でミツ側近がイチ側近に災厄の発動を提案
7/21 アルトマーレの港町に到着し酒場で盛り上がる
7/22 漁村でラテアとラテオが復帰
7/23 災厄が発動 / ホタルたちがラティ王国の一団と合流
7/24 真・竜星群殴り込み艦隊のカチコミ → 真・竜星群殴り込み艦隊がアンヤに勝利 Update!

Comment
 歌は、アニポケ主題歌の中から「スパート」を引用しました。「バトルフロンティア」も候補に上がっていて、ラテザエモンの台詞に、その歌詞「想いは距離を飛び越え、みんなに届く」の名残があります。

Next
 第三十二話 海は涙を捨てる場所